「カーッと顔が熱くなって赤くなる」、「血が頭に上がっていく感じがする」といった症状をのぼせと言います。 西洋医学では、こうした症状が起こる背景には、「体の機能を調整する自律神経の乱れ」があると考えられるため、自律神経失調症や更年期障害といった病名がつくことが多いようです。更年期に起こる発汗をともなうほてりをホットフラッシュと呼んで、更年期障害の特有の症状としてとらえています。
のぼせは、気という生命エネルギーが逆行する「気逆」、血液循環がとどこおる「お血」が関わっているとされています。そのため、気の流れをスムーズにしたり、血行をよくするための漢方薬が用いられることが多いです。 体力のある人、体力がなく弱々しい人、中間の人といった体格や、のぼせやほてり以外の症状(イライラ、頭痛、肩こり、不眠、むくみなど)によって用いる漢方薬が違ってきます。とくに、ほてりやのぼせが更年期障害のひとつとして起こっている場合、全身の状態を整え、さまざまな症状をとっていく漢方薬は得意分野と言えるでしょう。